SINCE 1875 室内装飾・インテリアの歴史と共に歩むムツミヤ
インテリアブログ
2022/01/25現代に蘇る明治建築のインテリアにも睦屋
施工事例
株式会社睦屋は、明治8年(1875年)の創業以来、およそ150年という長きにわたり住宅や公共施設、ホテル、美術館などさまざまな建物のインテリア施工に携わり、多くの建築会社、設計事務所、デザイナーなどの皆様とともに歩んでまいりました。
古くは、鹿鳴館、迎賓館、旧東京音楽学校奏楽堂、風見鶏の館、朝香宮邸(現・庭園美術館)、天鏡閣、旧函館区公会堂など、国宝や重要文化財として知られる建築物のインテリア施工を担当させていただいており、現在ではそうした建物が復元される際などにも、お声がけいただくことがあります。
100年の時を経て同じ建築家の建物に携わる
今回ご紹介するのは、現在「江戸東京たてもの園」にて展示・公開されている「デ・ラランデ邸」での事例になります。
デ・ラランデ邸は、19世末から20世紀はじめにかけてフランス等で広まった新しい芸術様式「アール・ヌーヴォー」のドイツでの呼称「ユーゲントシュティール」(青春様式とも言われる)を日本に持ち込んだとされるドイツの建築家、ゲオルグ・デ・ラランデ氏の日本での邸宅で、東京・信濃町にありました。
もともとは平屋の洋館で、気象学者・物理学者の北尾次郎邸だったと伝えられていますが、それを明治43年(1910年)ごろ、デ・ラランデ氏が3階建てに大増築。ユーゲントシュティールのテイストを取り入れました。その後、何度かオーナーは代わり、最後のオーナーであった三島食品工業株式会社が東京都に寄贈し「江戸東京たてもの園」に移築。そしてデ・ラランデ氏が住んでいた当時の様子を復元し、平成25年(2013年)に見学のできる展示物としてグランドオープンに至りました。
当社は、復元の際にカーテンや絨毯などのインテリア施工でお声がけいただきました。
なおデ・ラランデ氏は、明治37年(1904年)に建てられた「風見鶏の館」(重要文化財/旧トーマス邸/神戸)の設計者としても知られており、かつて当社は風見鶏の館復元工事の際にインテリア施工で携わりました。こうして当社は、再びデ・ラランデ氏の建築に関わることになったのです。
こうした復元工事は、当社としても通常の仕事とは異なり、たいへん貴重な経験となっています。たとえばビス1本にしても、現在はプラスが主流ですが当時は真鍮製のマイナスのものが使われていたり、ブラケットなどの部材も今は存在しないので鋳物業者さんに特注で製作していただきました。
このような往年の芸術様式を再現したインテリアを、ご自身の住宅にもあしらいたいとのことで、一般のお客様や設計事務所、デザイナー様などからお問い合わせをいただくこともあります。
このブログをお読みになり、もし興味を持たれましたら、睦屋までお気軽にお問い合わせください。
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